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信頼されるソーシャルメディア開発へ 静岡大教員らによるプロジェクトがRISTEXに採択

静岡大学は10月31日に、情報学部の教員による研究開発プロジェクトが科学技術振興機構社会技術研究開発センター (JST RISTEX) による「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(情報社会における社会的側面からのトラスト形成)」に採択されたと発表した。同プロジェクトは、信頼されるソーシャルメディアの開発を目指すもの。

研究チームは「実世界とオンラインの間で獲得した情報にギャップが生じれば、メディアへの過信が顕在化して不信になる」と分析。こうした背景から、サイバーとフィジカルが重なる地域コミュニティにおいて信頼を適切に調和させる仕組みが必要になるとしている。

研究開発項目としてまず、「トラスト形成のメカニズム理解、阻害要因の分析」をあげる。現実のソーシャルメディアの構造を抽象化したゲームを生み出し、参加者と共にシミュレーションモデルを作成。得られたモデルを次の段階である「分析結果を踏まえた対策の開発」につなげていくという。

研究では人間の認知の仕組みに基づいて、汎用的なローカルコミュニケーションのデザインを目指す。研究チームは「信頼できるオンラインコミュニケーションの手段が確立されることで、地域社会における人と人の交流が豊かなものとなり、生産活動が活発化する」としている。