東北大学及び海洋研究開発機構(JAMSTEC)が共同で提案した「変動海洋エコシステム高等研究機構(WPI-AIMEC)」が、文部科学省の令和5年度世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の新規採択拠点として採択された。
WPI-AIMECは、「気候―海洋―生態系の相互作用の解明」、「海洋生態系の環境応答・適応メカニズムの解明」、「海洋生態系の変動予測」に挑む。海洋生態系が急激に構造転換する「レジームシフト」と呼ばれる現象に着目しつつ、海洋生態系の維持に重要な連動性・安定性・適応性の理解を深化させる。
機構では、東北大学の基礎学術や高等教育機能と、JAMSTECの海洋調査や計算機プラットフォームの機能を連携させた体制を構築する。世界トップクラスの研究者や優秀な若手研究者約100人を集めて、北西太平洋を重点海域とする研究と国際的な教育を効果的に促進していく。
機構は「世界で活躍する次代のグローバル人材を育成しつつ、本拠点の活動により創出される科学知を国内外のステークホルダーと共有し、基礎科学の立場から海洋及び生態系の再生と回復に向けた『惑星スチュワードシップ(※)』に貢献していく」としている。
※ 惑星スチュワードシップ:地球の持続可能な管理と保護のための責任ある行動規範・原則