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高齢者のむし歯、唾液中の細菌の多様性低下が関連、広島大研究Gが明らかに

広島大学病院口腔検査センターの研究グループは、高齢者と若年者の唾液に含まれる細菌を比較し、高齢者では細菌の種類の豊富さや分布のバランスを示す「多様性」が低下していることをつきとめた。

高齢者の唾液では、若年者と比べてむし歯の原因となる細菌が多く見られたほか、唾液に含まれる細菌の種類や構成にも違いがあった。高齢者では、細菌が糖を分解する働きなどが活発になっている可能性があり、将来的には唾液を調べることで高齢者のむし歯リスクを把握し、予防につなげる新たな検査方法の開発が期待される。

この研究成果は、日本時間10月4日に「Journal of Dentistry」オンライン版に掲載された。

近年、高齢者のむし歯が問題となっているが、加齢によって口の中の細菌がどのように変化し、むし歯のリスクにどう関係するのかについては、十分にわかっていなかった。

研究では、12~35歳の若年者229人と、50歳以上の高齢者111人を対象に、唾液に含まれる細菌の種類や量、むし歯のリスクなどを調べた。

その結果、高齢者では若年者と比べてむし歯の原因となる細菌が多い一方、唾液に含まれる細菌の多様性が低下していることがわった。

また、高齢者に特徴的な細菌が確認されたほか、細菌が糖を分解する働きなどが活発になっている可能性も確認された。

こうした結果から、年齢を重ねることによる口の中の細菌の変化が、むし歯リスクの増加に関係している可能性がある。

今後、唾液に含まれる細菌の特徴を手がかりに、高齢者のむし歯リスクを早期に評価するためのバイオマーカー開発や、個別化むし歯予防歯科医療の実現につながることが期待される。

また、唾液検査を用いた簡便な口腔評価システムの構築にも寄与する可能性がある。

なお、高齢者と若年者の唾液検体を用いて、むし歯リスク検査とマイクロバイオーム(ある場所に存在するさまざまな微生物の集まり。同研究では、主に唾液に含まれる細菌の種類や量、その構成)の解析を組み合わせた研究は、今回の研究が世界初となる。