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大人?子ども? イヌがヒトの声と顔を結びつけて認識、大阪大研究員らが発見

大阪大学大学院の千々岩眸特任研究員らは、イヌがヒトの「大人」と「子ども」の声と顔を関連付けて認識している可能性を発見した。

この研究は、イヌがヒト社会をどのように認識しているかを理解する手がかりとなるだけでなく、イヌと子どもの安全で良好な関係づくりにもつながる可能性がある。

これまでイヌは、ヒトの性別や感情を声と顔で一致させて認識できることは知られていたが、「年齢」というカテゴリを、声と顔を結びつけて理解しているかは不明だった。

研究では、イヌに「大人の声」または「子どもの声」を聞かせた後、その音声の年齢と一致する、あるいは、一致しない顔写真をモニターに提示し、その注視時間を測定した。

その結果、イヌは声と顔の年齢が一致している組み合わせをより長く注視する傾向が見られた。特に、子どもと同居経験があるイヌにおいて、この関連付けが特に顕著にみられる傾向があった。

これは、イヌが持つヒトの特徴を区別する能力が、ヒトとの日常生活における学習や経験によって形作られることを示唆している。

近年の研究では、イヌが乳児の泣き声に反応してストレス関連ホルモンが上昇することや、子どもと愛着関係を形成し、行動を同期させることなどが示されている。

イヌと子どもの関係は概ね良好であることが知られており、その背景には、子どもの予測しにくい行動に対しても、イヌが比較的寛容に反応することが関係している可能性がある。

このような行動は、イヌがヒトの「子ども」を、「大人」とは異なる存在として認識していることを示唆しているものの、イヌが視覚情報と聴覚情報を統合して、「子ども」や「大人」というカテゴリとして理解しているかは、これまで検討されていなかった。

今回の研究では、イヌが声や顔といった異なる感覚情報を結びつけて、「相手が大人か子どもか」を認識している可能性を示した。

これは、イヌが子どもの予測不能な行動に対して寛容に振る舞う理由の解明や、イヌと子どもの安全な共生環境を整えるための重要な知見になることが期待される。

なお、この研究成果は英国科学誌「Animal Behaviour」に公開された。