国⽴環境研究所(略称:国環研)の⾕⼝優主任研究員、東京都健康⻑寿医療センター、東京⼤学らの研究チームは、約1万1,200名の⾼齢者を対象に7年半に及ぶ⼤規模疫学研究を実施し、⾼齢者が⽝と暮らすことで認知症の発症リスクが48%低下することを明らかにした。
さらに、⽝と暮らす⾼齢者が増えると犬関連産業への支出の拡大とともに、認知症が予防されることで公的な医療・介護費が抑制され、公的支出が4年間で約5,920億円削減されると分析した。
この研究結果は、7⽉22⽇付で環境保健、公衆衛⽣分野の学術誌『International Journal of Environmental Research and Public Health』に掲載された。
認知症は⾼齢化が進む我が国において重要な健康課題であり、2040年には約584万⼈が認知症を発症すると推計されている。
⼀⽅、⽝との暮らしは⾝体活動の増加や社会的交流、精神的健康の維持などを通じて健康に良い影響をもたらすことが報告されているが、認知症発症との因果関係や医療・介護費への影響については、これまで⼗分に明らかになっていなかった。
今後は、⽝との暮らしそのものだけでなく、⽝の散歩や地域交流など、⽝との⽣活を通じて⽣まれる健康⾏動を活⽤した認知症予防施策や健康寿命延伸の取り組みについても検討を進めることで、超⾼齢社会における新たな健康政策への応⽤が期待される。
