国立公文書館アジア歴史資料センター(略称:アジ歴)は、「昭和100年インターネット特別展」企画の第2回として、「日本とアジア諸国の“戦後”」を8月14日より公開している。昭和100年の節目に、戦後日本とアジアの歩みをデジタルアーカイブでひも解くオンライン特別展。
昭和20(1945)年8月15日、「玉音放送」により日本国民に戦争の終結が伝えられ、翌月の9月2日には東京湾の戦艦ミズーリ艦上で降伏文書に調印、日本は戦後という新たな時代を迎えた。
焼け跡からの復興を進める日本は、アジア諸国との友好関係を築きながら、ともに発展する道を模索していった。その後の主権回復、国交の樹立、賠償や経済協力、地域協力機関への参加、首脳の往来など、その歩みは今日のアジアとの関係の礎となっている。
近年、こうした歩みを伝える公文書等のデジタル公開が進められており、同展ではそれらの多様な公文書等を通じて、日本とアジア諸国との戦後の関係史を振り返る。
主な出展資料としては、1948年11月に行われた極東国際軍事裁判(A級戦犯裁判)の判決速記録や、1945年11月に幣原喜重郎内閣において設置された「大東亜戦争調査会」(のち戦争調査会)の調査項目のリスト、1954年に締結されたビルマとの平和条約および賠償・経済協力協定の原本などがあり、当時の貴重な資料の数々をオンライン上で閲覧できる。
なお、同センターでは昭和100年を記念し、昭和期を対象とした特別展を3回に分けて実施中。
去る4月28日に公開した第1回の「『写真週報』にみる昭和戦時下の日本とアジア」では、昭和戦時下、内閣情報部(のち内閣情報局)刊行の週刊グラフ誌『写真週報』を、同センターが公開する公文書等の歴史資料とともに紹介している。第3回は今年12月に公開の予定。
【昭和100年インターネット特別展 第2回「日本とアジア諸国の“戦後”」 概要】
◇公開サイト:アジア歴史資料センターウェブサイト内 特設ページ
URL https://www.jacar.go.jp/exhibition/showa100/02.html
◇内容構成:
(1)戦争の検証と講和
(2)アジア諸国との関係再構築
(3)日本の国際社会への復帰とアジア諸国
(4)首脳の往来
(5)賠償と経済協力
◇見どころ:
①<戦後日本とアジアの関係史をたどる> 国交正常化や経済協力など、現在の日本とアジア諸国の関係の基盤となった歴史を、さまざまな公文書等を通じて紹介。
②<近年デジタル公開が進んだ戦後資料に焦点> 同センターでは、2017年度より国立公文書館と外務省外交史料館の協力のもと、戦後の歴史資料(当面は1972年まで)のデジタル公開を進めてきた。これは、戦後70年安倍内閣総理大臣談話に向けて設置された「21世紀構想懇談会」の報告書で、同センターの充実、特に戦後資料の収集・公開の必要性が指摘されたことを受けたもので、今回はこの戦後資料を中心に紹介。
