上智大学(東京都千代田区)は、理工学部に新設する「デジタルグリーンテクノロジー学科(DGTech)」について、文部科学省への設置届出書が受理されるとともに、収容定員増に係る認可を受け、来年4月に開設することとなった。
同学科は、持続可能なグリーン社会の実現を目指すGX(グリーントランスフォーメー
ション)を、データサ イエンスを基盤としたエンジニアリングを通じて牽引する人材を育成する学位プログラム。気候変動や資 源制約といった地球規模の課題が深刻化するなか、脱炭素社会の実現に向けたGXの推進と、それを支えるデジタル技術の高度化が同時に求められている。
一方で、DX人材・GX人材はいずれも世界的に不足しており、両者を横断的に担う人材の育成は喫緊の課題となっている。DGTechでは、多様なバックグラウンドを持つ学生が地球規模の課題に取り組む力を養うために、カリキュラムのすべてを英語で提供。データサイエンスを基盤とした最先端のエンジニアリングを通じて、地球規模の課題に挑む次世代のイノベーターを養成する。
DGTechの特長のひとつは、「データサイエンスとデジタル技術を基盤とした分野横断型教育」がある。データサイエンスやデジタル技術をカリキュラムの基盤に据え、応用化学・生命科学・機械工学・電気電子工学など既存の理工学分野を横断的に学ぶことができる。
これからの社会でエンジニアリングが果たす役割を体系的に捉え、データサイエンスの知識を他分野と融合することで、従来の枠組みを超えた新たな価値創出につなげる。
また、授業から論文執筆まで、すべて英語で行うカリキュラム授業・試験・レポート・研究指導・論文執筆のすべてを英語で行うことも特徴としている。GXは世界共通の課題であることから、英語による教育を基盤とすることで、国際社会で活躍するための実践力を養う。
また、理工学部では、英語で学位取得が可能なコースを2012年から展開している。このコースで培った教育ノウハウを生かし、英語で学ぶ世界基準の理工教育をDGTechにでさらに発展させる。
社会実装を見据えた実践的な学びもDGTechでは行う。企業や自治体と連携したプロジェクト型学習やインターンシップを通じて、課題発見から解決策の実装までを一貫して経験。実社会で通用する問題解決力の修得を重視する。また、アントレプレナーシップ教育、知的財産や国際標準化に関する科目を通じて、技術を社会に実装する力を養う。
少人数による高度な学修環境も進める方針で、入学定員50名に対し教員10名を配置し、専門性の深化と学生一人ひとりへの目配りの両立により、密度の高い学びを支えることとしている。
DGTechのカリキュラムは、材料・バイオ系の知識と技術を学ぶ「応用化学・生命科学系科目群」、システム系の知識と技術を学ぶ「機械工学・電気電子工学・物理学系科目群」、さらにDXの基盤となり両分野を支える「データサイエンス・情報学系科目群」の三つを柱として構成されている。
基礎から応用へと段階的に専門性を高める構成とし、1・2年次では数学やデータサイエンス、自然科学の 基礎を中心に学び、理工学の土台を固める。早期からプログラミングやデータ解析に触れることで、その後の専門分野の学修に必要な基礎力を養う。3年次以降は、自身が選択した専門分野の知識と技術を深めるとともに、DXを基盤としたGX関連の発展科目を履修し、新たな技術や価値の創出に貢献できる力を養う。4年次の卒業研究で、自ら課題を設定し、分析・検証を行いながら解決策を導くプロセスを経験。これにより、4年間で培った知識や技能を統合し、実社会で応用できる力へとつなげる。