名古屋大学大学院情報学研究科の孟 憲巍(もう けんい)准教授らの共同研究グループが、人々が心的能力の発達をどのように捉えているかを調査した結果、「心の発達観」に対して異文化で共有される二次元構造を確認し、文化を超えて共有される「心の発達観」を発見した。
今回の調査は6カ国の成人を対象に行われ、「見る」「痛みを感じる」「推論する」「善悪を判断する」など40種類の心的能力について、それぞれ人生のどの時期に現れると思うかを複数の質問形式を通して回答してもらった。
その結果、人々の心の発達に関する捉え方には一定の構造がみられ、比較的生まれつきの能力と捉えられる「知覚」次元と、比較的経験によって育まれる能力と捉えられる「内省」次元という、二つの次元から構成されることが明らかとなった。この傾向は、日本だけでなく、オーストラリア、メキシコ、南アフリカ、英国、米国でも一貫して確認された。
また、心の概念構造は固定的ではなく、どのような文脈で判断されるかによって変化することも分かった。
今回の研究は、人々が「心の成長」を理解する際に共有している直感的な枠組みを明らかにし、発達や教育に関する人々の日常的な考え方を理解する手がかりを提供するもの。
なお、この研究成果は国際査読誌『Psychological Science』に2026年6月26日付で掲載された。
