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名大論文が「ロケットの歴史百編」に 米国航空宇宙学会が選定

世界初の液体燃料ロケット打ち上げから100周年を記念して、米国航空宇宙学会(AIAA)から『100周年を記念する100編の論文』が発表され、名古屋大学の宇宙戦略基金SX研究開発拠点(SX―CRANE)「デトネーションエンジン・宇宙推進工学革新研究拠点形成」が発表した論文が、100編目に選定された。

名大から選定された論文は、観測ロケットを用いたデトネーションエンジンの世界初の宇宙飛行実験に関するもの。この100編の論文は、ロケット科学と工学に対する不朽の貢献を反映した。

 『100周年を記念する100編の論文』は、1926年 3月16日にロバート・H・ゴダード博士によって世界で初めて液体燃料ロケットが打ち上げられてから100周年を記念して、AIAAが、AIAAと前身学会の学術誌アーカイブから厳選したロケット推進に関する論文集を無料(2026年12月末まで)で公開した。学術誌への掲載は、基礎的な進歩を保存すると同時に、新たなイノベーションを促進するという二重の目的を果たしている。

名大の「デトネーションエンジン・宇宙推進工学革新研究拠点形成」は、JAXA宇宙戦略基金事業SX研究開発拠点(SX―CRANE)に2025年に採択された。デトネーションエンジンは、極めて高い周波数(1〜100kHz以上)でデトネーション波や圧縮波を発生させることにより燃焼反応の速度を格段に高めることができる。この特性を活用することにより、ロケットエンジンの革新的な軽量化や高性能化が可能となる。

このエンジンは、人工衛星の軌道投入を行うキックモータ、宇宙機の軌道変更用エンジン、打上ロケットのエンジンなどの多様な宇宙輸送分野へ応用が可能で、現在、実用化を視野に入れた研究が日米欧、アジアで活発に行われている。

同エンジン研究分野で、名大は基礎研究を行いつつ、2021年、2024年の二度にわたりJAXAの観測ロケットS―520―31号機、34号機によるデトネーションエンジンの宇宙飛行実証を行い、世界に大きなインパクトを与えてきた。