官庁通信デジタル

KANCHO TSUSHIN DIGITAL

官庁通信デジタル

BUNKYO DIGITAL
中年期の約4割が「眠っても疲れが取れない」状態 大阪公立大教授らが解明 心身の健康不良リスクが約2倍に

大阪公立大学大学院看護学研究科の森本明子教授と古木秀明講師は、中年期の約4割が「眠っても疲れが取れない」状態にあることを明らかにした。さらに、心身の健康不良リスクが約2倍となることもわかった。

研究グループは、非回復性睡眠(眠っても疲れが取れない睡眠)と主観的な心身の健康との関連を明らかにするため、40~64歳の大阪府民を対象にアンケート調査を実施した。その結果、約4割が非回復性睡眠に該当し、非該当者と比べて主観的な心身の健康不良リスクが約2倍も高いことを明らかにした。この研究成果は、5月15日に国際学術誌「JMA Journal」にオンライン掲載された。

主観的な心身の健康(自分自身の心身の健康をどう感じているか)は、将来の生活の質(Quality of Life)、罹患率、死亡率と関連する重要な指標であることが分かっている。特に中年期は、慢性疾患や心理社会的ストレスへの脆弱性が高まる時期で、中年期における主観的な心身の健康の不良は、早期死亡、心血管疾患、糖尿病、うつ病のリスク増加、さらにはその後の認知機能や身体機能の低下とも関連することが報告されている。このため、中年期の主観的な心身の健康に関連する修正可能な要因を明らかにすることは重要といえる。

ここ数年、中年期の人々で睡眠に関する訴えが増加しており、非回復性睡眠も頻繁に報告され ている。しかし、非回復性睡眠と主観的な心身の健康との関連はほとんど研究されていなかった。

そこで森本教授らの研究では、日本の中年期の人々を対象に、非回復性睡眠と主観的な心身の健康の不良との関連を検討した。

研究では、40~64歳の地域住民(大阪府)1万1086 人を対象にアンケート調査を行い、データを分析。その結果、1万1086人のうち4559人(36.6%)が非回復性睡眠に該当した。加えて、非回復性睡眠の該当者は非該当者に比べて、主観的な身体的健康不良のリスクが約2.1倍、 精神的健康不良のリスクが約2.2倍高いことが明らかになった。

また、1万1086人のうち現病歴のない 3658 人に限定して分析を行った結果、1477人(40.4%)が 非回復性睡眠に該当した。この集団で、非回復性睡眠の該当者は非該当者に比べて、主観的な身体的健康不良のリスクが約2.6倍、精神的健康不良のリスクが約2.5倍高いことが明らかになった。