大学改革支援・学位授与機構は2月18日に、大学・高専機能強化支援事業「令和7年度大学等の理系転換・拡充による人材育成機能強化会議」を開催した。
同事業はデジタルやグリーン等の成長分野の学部等の設置により理系人材育成を促進することを目的に、令和5年の初回公募からこれまで261の大学・高専を選定し助成金を交付している。本会議は、大学・高専機能強化支援事業の学部再編等による特定成長分野への転換等に係る支援、いわゆる支援1に選定された大学等による事例紹介、意見交換や情報交換の機会を設け、当該大学等の相互の連携等の促進と好事例の水平展開を図ることを目的とし、毎年度、原則1回の開催を予定しているもの。
同事業を開始して3回目の開催となった今回は、支援1に選定された129大学等から322名、支援2に選定された24大学等から34名、合計356名が参加した。
初めに服部機構長の開会挨拶及び安浦寛人大学・高専機能強化支援事業選定委員会委員長の挨拶があった。安浦委員長からは、同事業には地方の大学も多く採択され、地域創生の大きな牽引役となる可能性を秘めていることへの期待が述べられた。また選定校に対するフォローアップでは、企業・自治体連携、初等中等教育連携、文理融合、多様な入学者の確保等に取り組む好事例が多数見受けられ、同事業の更なる進展が我が国の高等教育機関における人材育成機能の変革に繋がることへの期待が述べられた。


プログラム前半には、文部科学省高等教育局専門教育課長の松本英登氏から「大学・高専機能強化支援事業を取り巻く高等教育政策の諸動向について」、文部科学省初等中等教育局参事官(高等学校担当)付参事官補佐の菊地勇次氏から「DXハイスクール事業における高大連携について」と題して講演が行われた。続いて、武州工業株式会社相談役の林英夫氏から「未来をつくる、DX~武州工業のIoT/DX推進事例~」、鶴見製紙株式会社製造本部品質管理兼DX推進課長の中村俊介氏から「『勘と経験』を『データ』に変える~鶴見製紙の製造現場DX~」について講演があった。




プログラム後半には、新たな時代のニーズに応じた学部学科の開設や女子学生増を含めた近年の大学改革の取り組みに関する事例発表が行われ、福井県立大学恐竜学部長の西弘嗣氏からは「恐竜王国 福井における恐竜学部の開設」、南九州大学新学科設置準備室長の紺谷靖英氏からは「地域ニーズと建学の精神への回帰と挑戦」、安田女子大学理工学部長の松浦達也氏からは「理系=男子を覆す。~文理の垣根を越えて~」について、それぞれ発表があった。



その後、事例発表を行った大学ごとに三つの会場に分かれて行われたラウンドテーブルでは、事例発表に関するより詳細な説明が各大学からあり、参加者から寄せられた質問への回答を交えながら活発な意見交換が行われた。
また本年度は、令和6~8年度に開設・増員が行われる支援1選定大学の中から58大学によるポスターセッションを実施した。さらに情報系の基盤整備に関する相談窓口として大学ICT推進協議会(AXIES)、情報処理学会、及びMDA教育(数理・データサイエンス・AI教育)の推進に関して文部科学省もブースを設置し参加した。
各校1名が説明者となり接応し(前半60分、後半60分で半数入れ替え)、本会議の目的である選定後の相互の連携等の促進を図るための、意見交換や情報交換の機会となり、盛況のうちに閉会した。
当日の各登壇者の発表資料及び音声付きスライド動画は、同機構のウェブサイト(https://www.niad.ac.jp/josei/event/r7event/)に掲載している。

