東京工業大学は１９日、２０２４年４月入学の学士課程入試から情報理工学院の募集人員を40人増員すると発表した。ＩＴ人材が社会的にも求められている中で、そうした志願者を受け入れ切れていない現状があり、その課題に対応するとしている。

■ＩＴ人材、８０万人不足

同大学は、日本では情報専門人材が慢性的に不足している状況で、経済産業省の試算では、２０３０年に最大で約７９万人のＩＴ人材が不足するとされている。こうした社会的な背景を受けて、情報分野に進学を希望する高校生なども増加。令和5年度の入学試験では、情報理工学院86人の募集に対して８４８人の志願者があったとした。

同大学は「大変多くの進学希望をいただいているが、限られた学生数しか受け入れることができない。この状況を改善すべく、情報理工学院学士課程において、現在の募集人員である９２人に対して、４０人という大幅な増員を行うこととした」と説明している。