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弘前大と防災科研が雪氷防災で連携協力

国立研究開発法人防災科学技術研究所雪氷防災研究部門と弘前大学大学院理工学研究科は、地球科学、雪氷学、気象学、自然防災学などの研究の推進および教育と地域社会への貢献のため、雪氷分野での研究開発と教育の推進や良質な社会資本の効率的な整備の推進に寄与することを目的として連携・協力に関する協定を締結した。協定締結により、①地球科学、雪氷学、気象学、自然防災学などでの共同研究と研究成果の社会実装を推進。また、②学生の教育と研究者の資質向上、③研究交流、④研究施設・設備の相互利用などでも連携協力する。

ここ数年、気候変動の影響による気象災害の激甚化が懸念されているなか、頻発・激甚化する集中豪雪による人的被害・社会活動への影響や、非雪国での突発的な大雪等による都市機能の低下などが深刻な問題となっている。また、地球温暖化により、農業・生活用水として重要な山岳の雪氷水資源の融けるタイミングが早まることによる水不足や、雪崩の頻発も懸念される。

弘前大が所在する青森県は県土全体が豪雪地帯で、さらに13市町村が特別豪雪地帯として指定されている。また、人口10万人以上の都市の年間降雪量では、青森市が世界一。このように、世界的にみても豪雪地帯である青森県では、毎年数10名から100名を超える雪氷災害の人的被害があり、数名が亡くなっている。原因としては、屋根雪下ろし、除雪中の割合が最も大きく、雪崩、落雪による事故も発生。また、毎年建物被害が数棟起こってしている。

この協定は、特別豪雪地帯である新潟県長岡市と山形県新庄市に所在する雪氷研と、豪雪地帯に所在し地球科学を重点領域に位置付け、〝世界に発信し、地域と共に創造する〟本州最北端の国立大学である弘大理工学研究科が、地球科学、雪氷学、気象学、自然防災学などの研究推進、教育と地域社会への貢献のため協力。地域とアジア雪氷圏の安心・安全に寄与することを目的としている。

地球温暖化による雪氷環境の変化の理解と防災は、世界的にも喫緊の課題。雪氷研は新潟県長岡市、山形県新庄市に雪氷防災研究に関連する専門的な施設を持ち、弘大理工は、青森県弘前市に寒地気象実験室を有している。このような研究施設・設備の相互利用を含む共同研究は、地域だけでなく、国内外の雪氷防災研究に貢献するものと期待される。