東海国立大学機構名古屋大学の河口研究室は、〝なんでも載せられる、しっかり運ぶ〟をコンセプトに４輪駆動４輪操舵の独自設計の自動配送ロボットを開発する㈱Ｈａｋｏｂｏｔ （宮崎市）との間で共同研究を実施した。今回の共同研究は、河口研究室が昨年３月に研究開発用途に購入したＨａｋｏｂｏｔの走行ユニット『Ｈａｋｏｂａｓｅ（ハコベース）』を活用して、屋外走行可能な自動配送ロボットの実装を目指している。Ｈａｋｏｂｏｔはハードウェア設計・開発ノウハウを活かした知見共有を、河口研究室は自動運転開発・制御ノウハウを活かした知見共有を行い、より高性能の屋外向け自動配送ロボットの研究開発を行った。

□昨秋につくば市で開催された「つくばチャレンジ ２０２２」に参加

河口研究室では、昨年11月につくば市で開催された「つくばチャレンジ２０２２」に、Ｈａｋｏｂｏｔの走行ユニット『Ｈａｋｏｂａｓｅ（ハコベース）』をもとに開発したロボット「ＵＣＬ‐Ｈａｋｏｂｏｔ」でエントリーした。６月から共同研究の取組を開始し、Ａｕｔｏｗａｒｅ.Ｕｎｉｖｅｒｓｅへの対応など、機体及びプログラムのブラッシュアップを重ね、無事11月の本走行に参加することができた。

他チームの多くは、これまでに走行実績がある機体や、研究開発向けに製品化済みで十分な開発情報が提供されている機体で参加しているなか、屋外での自律走行の実績がない機体を、短い期間で屋外自律走行可能なロボットにしていくという、とてもチャレンジングな取組となった。

今後Ｈａｋｏｂｏｔでは、共同研究及びつくばチャレンジでの走行実証を踏まえ、屋外でも走行可能な高い走破性能を実現している４輪駆動４輪操舵の走行ユニット「Ｈａｋｏｂａｓｅ（ハコベース）」をさらにブラッシュアップし、完全自社開発で屋外走行可能な自動配送ロボットの新型機を近々リリースする予定で開発を進めている。