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女子栄養大講師らが中高生向け書籍「自分を生きるための〈性〉のこと 性と人間関係編」刊行

女子栄養大学の久保田美穂専任講師(保健養護学研究室)共著の『自分を生きるための〈性〉のこと 性と人間関係編』が、㈱ 少年写真新聞社から刊行された。中高生に向けた包括的性教育書籍で、読むことで幸せに、安全に生きていくための人間関係について自然に考えられるような構成となっている。コロナ禍を経て、〝気軽に相談すること〟に慣れていない中高生が、必要な性に関する情報を知ることができる。性をポジティブに捉え、自分の生き方を自由に、自分で納得して決めていくためのヒントが記載されている。サイズ:A5判112㌻。販売価格1870円(税込)。田代美江子埼玉大教育学部 教授・副学長(ダイバーシティ推進・キャンパス改善担当)(一般社団法人〝人間と性〟教育研究協議会代表幹事)監修。著者は久保田選任講師をはじめ、前川直哉福島大教育推進機構・高等教育企画室准教授、丸井淑美日本赤十字秋田看護大看護学部看護学科教授の3氏。

■中高校の保健室での活用をイメージ

同書は、〝自分の生き方を自由に、自分で納得して決めながら生きていってほしい〟という願いを込めて監著者、著者一同執筆したもの。全3章で構成されており、第2章は「人間関係と〈性〉」と題した第2章を久保田専任講師が執筆。家族や友人との関係性の構築やいじめ問題、ジェンダーやセクシュアリティについて、周囲と話すきっかけづくり、恋愛や性のトラブルと対策、相談機関の紹介などがされている。

同書の活用場所のひとつとして、養護教諭によるフォローもできることから、中学校や高校等の保健室をイメージしている。

久保田専任講師は、同書執筆前に『#つながる BOOK(※)』も共同で制作している。これは令和 2 年度厚生労働行政推進調査事業費補助金(厚生労働科学特別研究事業)により制作したもので、多くの子どもたちや学校の先生、医療従事者に配布された。コロナ禍で、性について一人で抱え込み、悩んでしまうケースや、意図せぬ妊娠・性感染症対策、家族や友人との関わりの変化による暴力問題対策として活用するリーフレット。かねてから中高生の人間関係や性の問題解決に関する取り組みを行ってきた。

※『#つながる BOOK』はWeb上でも閲覧可能 https://www.jfpa.or.jp/tsunagarubook