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血友病患者の生体肝移植、右後区域グラフトを選択して初成功 長崎大

長崎大学は血友病患者に発生したC型肝硬及び肝細胞がんに対し、ドナーの肝臓の右後区域を移植することに成功した。従来、右葉と左葉のみであった難治性肝疾患への肝移植に新たな案を提供している。新たな方法としての定着が期待されている。

血友病は血を固める「血液凝固因子」が不足する病気。血が止まるまで時間がかかるため、この病の患者の肝移植は特に慎重な管理が必要となる。厚生労働研究班の研究成果である「血友病患者の正確な術中凝固能評価」「術前術後管理方法」を採用して行った。

長崎大は「血友病患者のC型肝硬変及び肝細胞がんに対して、治療の選択肢として肝移植治療を安定して供給できることは血友病患者のQOLの向上に直結する」とし「広く社会に認知され新たな術式として定着することが望まれる」と講評している。