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食道静脈瘤破裂の院内死亡を予測 横浜市大研究Gが世界初開発 「HOPE-EVLスコア」

横浜市立大学の市田親正医師らの研究グループは、肝硬変を背景に持つ重篤な消化管出血である食道静脈瘤(じょうみゃくりゅう)破裂による院内死亡率を予測する「HOPE-EVLスコア」を開発。内視鏡止血に成功した場合の死亡率を世界で初めて推測している。

研究グループは医療法人徳洲会の医療データベースの13年間46施設のデータから、食道静脈瘤破裂に対して内視鏡止血に成功した980人の患者を分析に使用。院内死亡率を予測するスコアを開発した。

スコアは「低リスク」「中リスク」「高リスク」にグループ化されており、予測値として低リスク2.0%、中リスク22.9%、高リスク71.9%と示した。実際の観測値と比較して、高リスクのみ約14%予測値が高かったが、その他は3%程度の違いしかなかった。

市田医師らは「スコアが実際にどのように医療現場の負担軽減に寄与するか、臨床現場での詳細な検証が望まれる」とコメントしている。

HOPE-EVLスコアの概略