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抗マラリア活性を持つ新規アンスラキノン化合物取得 理研が解明 新たな抗マラリア薬開発に貢献 

理化学研究所の高橋俊二ユニットリーダーらの研究グループは、放線菌「ストレプトマイセス・リビダンズTK23」を用いて抗マラリア活性を有する新規化合物「キナントラキノンD」(KQD)の単離および生合成経路の解明に成功した。新たな化合物の取得や抗マラリア薬の開発につながるかもしれない。

研究グループは、幅広い生物活性を有するアンスラキノン化合物に着目。キナントラキノン(KQ)生合成遺伝子クラスターを異種発現させた放線菌「ストレプトマイセス・リビダンズTK23」を培養することによって、既知化合物であるKQ、「キナントラキノンB(KQB)」に加えて、新規化合物である「キナントラキノンC(KQC)」とKQDの取得に成功した。

前駆体の投与実験により、KQCとKQDはそれぞれKQBとKQから、ストレプトマイセス・リビダンズTK23の内在性酵素により生合成された。得られたKQ類縁体の生物活性を調べた結果、KQDはマラリア原虫の生育を阻害することが明らかになった。

研究グループは「KQ類縁体は新たなマラリア薬のシード化合物になり得る」と説明。各類縁体の構造活性相関から、抗マラリア原虫活性にはカルボキサミド基が重要であることが分かり、将来のマラリア薬開発に応用される可能性を指摘している。