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ヒトの知的行動を管理する神経が魚にも存在 理研TLが発見 両者の知性を支える動作原理の解明に期待 

理化学研究所脳神経科学研究センター意思決定回路動態研究チームの岡本仁チームリーダーらは、人の知的行動をつかさどる神経回路が魚にも共通して存在することを発見した。人と魚の知性を支える基盤の動作原理の解明が期待されている。

先行研究から魚は知的な行動をとれることが明らかになっている。魚の脳にも運動や認知機能に関与する「大脳皮質-基底核回路」に相当する神経回路があるとしたら、人と魚の知的行動を支える共通基盤の動作原理を解明する大きな足掛かりになる。

研究チームはゼブラフィッシュを使って、大脳皮質-基底核回路と同じ役割を果たす魚の各脳部位間の接続パターンを追跡して全貌を解明した。その結果、魚の大脳皮質-基底核回路には人のそれと同じ接続パターンの神経回路一式が備わっていることが判明した。

加えて、魚に特有のショートカット経路が存在することも判明した。これら成果は、大脳皮質-基底核回路の基本構造は人と魚で進化的に保存されていること、人と魚の知的行動は共通の神経回路で制御されていることを示唆している。

岡本リーダーらは「今後の研究により、ゼブラフィッシュの大脳皮質-基底核回路においてこれらの手法を駆使することで、人と魚の知性を支える共通基盤の動作原理を実験的に解明することが期待できる」としている。