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⾼光安定性で低毒性の「ソルバトクロミック蛍光⾊素」 東工大×九大研究チームが開発 約50年間の問題を解決

東京⼯業⼤学と九州⼤学の研究チームは、⾼光安定性で低毒性の「ソルバトクロミック蛍光⾊素」を開発した。約1時間の細胞分裂において、細胞膜中の脂質の組成や流動性を連続撮影することに成功している。約50年残されてきた、光安定性と毒性の問題を解決したという。これは学術誌「アドバンスト・サイエンス」に12日付で掲載されている。

生きた細胞の解析はがんなどの病態形成の鍵を握る。だが、これまで研究で使われてきた傾向色素には毒性があり、生きた細胞で長時間観察することは難しかった。

研究グループは、脂質に含まれるエステル結合を⽤いて新たな蛍光⾊素を生み出した。強いレーザーを照射しても安定なこの色素を用いて、細胞分裂や細胞膜の形態変化を観察したところ、色素の毒による細胞死は見られなかった。

今後について「観察のためのメソッドが新たに確⽴されたことで、細胞接着のメカニズムの解明といった細胞レベルでの基礎研究の発展や、がんや線維症などの疾患の原因追及や治療⽅法の確⽴への貢献する」と期待が込められている。