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抗うつ作用に重要な脳領域「視床室傍核」 名市大研究Gがメカニズム発見 うつ病や不安症治療薬の開発に貢献 

名古屋市立大学と京都大学などの研究グループは、新しい抗うつ薬として期待されている「ケタミン誘導体」による持続的な抗うつ作用には視床室傍核と呼ばれる脳の領域が重要であることとその分子メカニズムを発見した。うつ病や不安症に対する治療法の開発などにつながる可能性があるという。

うつ病に対する治療薬として抗うつ薬が使用されるが、既存の抗うつ薬は治療効果発現までに数週間単位の時間を要することなどが問題となっている。そのため、即効性と持続性のある新たな抗うつ薬の開発が求められている。ケタミンは治療薬として期待されているが、その作用メカニズムは不明であった。

研究グループは、ストレスを負荷したうつ病モデルマウスを用いて、副作用の少ないケタミン誘導体S-HNKによる持続的な抗うつ効果とそのメカニズム解明を試みた。

その研究、「S-HNKが持続的な抗うつ作用を発揮すること」、さらに「そのメカニズムとして視床室傍核が関わること」、「GABAA受容体の抑制性シグナルによる遺伝子発現制御機構が重要な役割を果たしていること」が明らかとなった。

研究グループは「ストレスが引き金となって発症するうつ病や不安症に対する治療法の開発、うつ病の再発予防法の開発につながる可能性がある」と評価している。