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軟骨オルガノイド作製法 北大研究Gが開発に成功 発生機構解明や再生医療に貢献 

北海道⼤学の⽥村彰吾准教授らの研究グループは、3次元培養による⾻髄間葉系幹細胞の分化誘導で人工臓器「軟⾻オルガノイド」を作製した。その⽅法として、たんぱく質混合物「基底膜抽出混合物(BME)」を混和する手法を考案。従来法と比較して⼤型化かつ組織成熟度の⾼い軟⾻オルガノイドの作製に成功した。

軟⾻細胞への分化能力を有する「ヒト骨髄間葉系幹細胞」を試料とし、細胞凝集分化誘導法により3次元軟⾻分化誘導を21⽇間⾏った。異なる細胞への変貌を開始した時の細胞のかたまりにBMEを混和し、その形態や分化、成熟度をBME⾮混和軟⾻オルガノイドと⽐較した。

それによると、BME混和軟⾻オルガノイドは⾮混和軟⾻オルガノイドに⽐べて⼤型化することが分かった。また、BME混和軟⾻オルガノイドはより早期に軟⾻の特徴を発現すると判明している。

分化誘導の状況を7、14、21日目と観測したところ7⽇⽬のBME混和軟⾻オルガノイドは軟⾻分化シグナルが増強していることが明らかになり、特にSMADシグナル経路の活性化とNF-kBシグナル経路の抑制が⽰された。

さらに21日目で、BME混和軟⾻オルガノイドは軟⾻分化に加えて、⾻格系の分化と⾻化に関わる遺伝⼦群の発現増強が認められた。

田村准教授らは「この知⾒をもとに、SMAD経路とNF-kB経路を調節できる異種成分不含有(ゼノフリー)薬剤を開発し、臨床応⽤を⾒据えた軟⾻、⾻、⾻髄再⽣医療マテリアルの開発を目指す」と意気込んだ。