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アジア最大の強皮症全ゲノム関連解析 理研・東大研究Gが実施 SNPの病態形成機能を解明 

理化学研究所の寺尾知可史チームリーダーと東京大学などからなる共同研究グループは、難治性全身性自己免疫疾患の全身性強皮症(SSc)におけるアジア人最大規模の全ゲノム関連解析(GWAS)を行った。新規疾患関連一塩基多型(SNP)を同定し、病態形成における機能を解明している。31日付の英科学誌オンライン版で掲載された。

研究グループは、1428人のSSc患者と11万2599人の非SSc対照者によるGWASを行い、免疫機能に重要な領域である「FCGR/FCRL領域」のSNPを日本人における新規疾患関連SNPとして同定した。

SNPは免疫細胞の機能に重要な転写因子「IRF8」の結合モチーフの一部だ。特に免疫細胞「B細胞」におけるIRF8の結合親和性を変化させることで病態形成に関与していることが示された。

また、ヨーロッパ人最大のGWAS要約統計量を用いたメタ解析では、さらに3つの新規疾患関連SNPが確認されている。

寺尾チームリーダーらは「FCGR/FCRL領域のSNPは東アジア人に特異的な疾患関連SNPである可能性がある一方で、IRF8との相互作用は欧米人と共通であることが予測され、SNPをはじめとする遺伝因子の病態形成における役割の解明に貢献できる」としている。