東北大学の永田貴之特任助教らは、流体力学分野で用いられる時間遅れ座標系を基にして地震動の３次元粒子軌跡解析に時間遅れ成分を導入した。より包括的な地震動の特性評価が可能な信号処理技術の開発に成功した。今後、地震動の統制評価が必要な分野におけるデータ解析への適用が見込まれる。

研究チームは開発した信号処理技術を人工合成データでテストした。実際に地下で得られた微小地震データや後続波を含む自然地震データに適用。既存技術に対して優れた地震検出性、多様な地震動の振動評価性を示している。

永田特任助教らは「今後、地球科学分野で幅広く使用し、目視での解析が難しい膨大な時系列データに対してさまざまな現象の検出に貢献することが期待される」と説明している。