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小惑星リュウグウから溶解物 東北大など共同研究チームが発見 「塵が地球に生命の材料を運んだ可能性がある」

東北大学と立命館大学、京都大学、東京大学の共同研究チームは、小惑星リュウグウから持ち帰った岩石粒子から5~20マイクロメートルの溶解物を発見した。彗星由来の塵とリュウグウの表面が融けて混ざり合い生成されたものと分かっている。専門家は塵が地球に生命の材料を運んだ可能性を指摘する。

今回見つかった溶解物ができたプロセスは、まず塵がリュウグウに衝突して、主な構成物である含水ケイ酸塩鉱物から水蒸気が発生させた。その後、リュウグウの表面物質と塵の混合物が、ガラスとなって固まり、その中には気泡が閉じ込められたという過程で形成されたと考えられている。

研究チームは「今回明らかになったリュウグウ表面への彗星塵の衝突現象は、現在から約500万年前の間に、小惑星リュウグウが現在の地球近傍軌道に位置しているときに起こった」と推測。「これらの塵は有機物を含んでいたと考えられ、地球に生命の材料を運んできた可能性がある」と指摘している。

(左)リュウグウ粒子表面に見つかった溶融物。丸みを帯びており、
水滴のような見かけをしている。(右)溶融物断面のCT像。多くの
気泡を含んでいることがわかる