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日本初のIL-17RC症例 広島大教授らが同定と診断手法の確立 世界で4例目の発見

広島大学の岡田賢教授らの研究グループは、米ロックフェラー大学などとの共同研究により、世界で第4例目となる宿主の感染防御などを担う分子「IL-17RC」の異常症の診断手法を発見。症例を同定した。開発した検査方法は遺伝子変異素評価する手法としての活用が期待されるという。

IL-17RC異常症はIL17RC異伝子の異常によって起こる珍しい疾患で、乳児期から皮膚や口腔などの粘膜にカンジダ感染症を起こし、慢性的な痒みや痛み、発疹などをきたす。これまで世界で3例が報告されているのみで、日本では報告がない。

研究グループは新規IL17RC変異による慢性粘膜皮膚カンジダ症を発症した患者を発見。IL-17RCたんぱくを欠損した細胞株を作製し、変異の解析を行う診断手法を確立したという。

研究グループは「開発したIL-17RC欠損HeLa細胞を用いた検査法は、病的意義が明確でないIL17RC遺伝子変異を評価する手法として、今後の活用が期待される」としている。