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乱流のデータ同化を説明する新理論 理科大など4大学研究Gが提案 ナビエ―ストークス方程式で乱流を推定

東京理科大学と一橋大学、立正大学、大阪大学からなる研究グループは、乱流のデータ同化を説明する新たな理論を提案した。これまで理論的に分かっていなかった乱流推定が運動方程式「ナビエ-ストークス方程式」の性質によるものだと示している。この知見は気象情報の精度向上など幅広い応用につながる可能性があるという。

これまでの研究から乱流はある一定の大きさ(臨界スケール)の渦の観測データが得られれば、それより小さな渦について完全に推定できることが知られている。だが、その理論的な背景については分かっていなかった。

今回、研究グループは、大きな渦の観測データさえあれば小さな渦について完全に推定できる現象を「大きな渦によって小さな渦が同期する現象」と捉え、「乱流のデータ同化を特徴づける同期多様体の安定性問題」という数学的問題に帰着させるとい方法を提案し研究に取り組んだ。

その結果、この臨界スケールはナビエ-ストークス方程式の性質によって決定されるものであることを示し、現象の理論的な裏付けに初めて成功した。「本研究で提案した理論はさまざまな系に適用可能なので、乱流に関係する数理科学の多くの問題や将来的には気象予報の精度向上など、幅広い応用につながる可能性がある」としている。