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海水から水素を製造 筑波大研究Gが高耐久性卑金属合金電極を開発

筑波大学と名古屋大学、高知工科大学からなる研究グループは、淡⽔を⽤いず海⽔から直接⽔素製造を可能にするための、貴⾦属を使⽤しない⾼耐久性を持つ電極開発を⾏った。海水電解用アノードの開発とそのメカニズムの解明を行ったことで、砂漠地帯などでの水素製造促進に貢献するとしている。

クリーンな⽔素製造法として、再⽣可能エネルギーを⽤いた⽔電解法が期待されている。だが、この⽅法は⼤量に淡⽔を消費するため、豊富な⽔資源がある場所でしか使⽤できない懸念がある。このことから無尽蔵に存在する海⽔を直接使⽤できる技術の開発が求められている。

海水を電解する「アノード反応」は、酸素だけでなく塩素ガスや次亜塩素酸も発生させる。それらの影響を受けにくい高価な貴金属が必要だが、普及のためには高コストは望ましくない。だが、安価な卑金属にはアノードとして耐久性がないという課題があった。

研究ではチタンなど9つの卑⾦属元素から構成された合⾦電極を開発。⽔電解装置運転中の劣化の原因とされる電源の ON/OFF に相当する加速劣化試験を⾏った。その結果、太陽光発電を利⽤した場合、10年間以上アノード電解性能を維持できることが⽰唆された。

研究グループは「淡⽔を使⽤しない直接海⽔電解は、⽔電解には淡⽔が必要という地理的制約を取り払い、再⽣可能エネルギーが豊富な場所、例えば海に⾯している砂漠地帯などでの⽔素製造促進に貢献する」としている。