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糖鎖による精神疾患の予防や治療法開発へ 東北医科薬科大×広島大 L-フコースによる神経炎症抑制効果と機序を解明

東北医科薬科大学の顧建国教授と広島大学の研究グループは、糖転移酵素のひとつであるFut8による神経炎症抑制効果とその仕組みを明らかにした。研究で分かった糖の一種「L-フコース」による脳内神経炎症抑制は、精神疾患の新しい予防法や治療法につながるとされている。

糖鎖修飾は最も一般的なたんぱく質の機能を多様にするメカニズムで、複雑で多様な構造をとる「糖鎖」はさまざまな受容体の機能調節に働いていることが知られる。

その中で、がんや炎症と関わりが深い「コアフコース糖鎖」は糖転移酵素Fut8によってフコースがN-結合型糖鎖の根元に付加される構造だ。また、脳はFut8が最も高発現する組織とされている。

研究では脳内の免疫を担当する「ミクログリア 3 」の活性化が L-フコースの投与によって抑制されることとそのメカニズムを解明した。さらに、コアフコース糖鎖を生体に負荷をかけずに増やせることが判明している。