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理研、素子間の結合で異常ジョセフソン効果を創発 新しいバッテリー製造に期待

理化学研究所(理研)の松尾貞茂研究員らの研究グループは、2つのジョセフソン接合がコヒーレント結合した際に創発される異常ジョセフソン効果の観測とその制御に成功した。オンライン科学雑誌「サイエンスアドバンシズ」に14日付で掲載されている。この成果を用いた新しい位相バッテリーの応用や制御手法などの発展が期待されている。

ジョセフソン接合は2つの超伝導体の間に絶縁体や伝導体を挟んだ雪濠。磁気センサーや量子コンピュータにおいて主要な役割を担っている。近年、2つのジョセフソン接合が超伝導電極を共有する場合に、新奇超伝導現象が発現することが理論的に提案され、注目されている。

研究グループは半導体を介した2つのジョセフソン接合がコヒーレント結合した素子について、接合を流れる超伝導電流が各接合の位相差に対してどのような依存性を持つのかを評価した。

その結果、一方の接合を流れる超伝導電流について、その接合自身の持つ位相差(局所位相差)がゼロであるにもかかわらず他方の接合の位相差(非局所位相差)を制御すると有限の超伝導電流が流れることが分かった。

研究グループは「結合したジョセフソン接合を用いて新奇超伝導現象を開拓していくことが重要である」とコメントしている。