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地下空間などにおけるナビ技術を2桁以上高精度化 東大が海外機関と成功

東京大学は国際ミュオグラフィ研究所と共同でGPSが使えない地下空間などにおけるナビゲーション技術(muPS)を2桁以上高精度化することに成功した。次世代システムの実証に成功したことで、精度がセンチメートルレベルへと大きく躍進している。

これまで、無線muPS技術のナビゲーション精度は、数メートルから十数メートルと悪く、応用範囲が極めて限られていた。今回、次世代システム「MuWNS-V」の実証に成功したことで、ナビゲーション精度がセンチメートルレベルへと躍進した。

加えて、従来の宇宙線による無線時刻同期技術(CTS)の同期可能範囲を1桁以上向上させた。muPSでは、宇宙線ミュー粒子の強い透過力と物質によらない飛行速度の普遍性から受信機と地上局との間を隔てる物質によらず、受信機の位置を高い時空間精度で決定できる。

研究グループはmuPSについて「センチメートルレベルのナビゲーション精度を達成したことで、屋内や地下の高精度自律移動ロボットへの実装が可能となった」と説明。CTSに関して「CTSの導入が進むにつれ基準時刻(UTC)、配信技術を高いセキュリティで無線化することが可能」とコメントしている。