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中央大研究Gが衛星によるCO₂推量方法を開発 実際とほぼ差がなし

中央大学の渡邉正孝教授を中心とした研究チームは17日、温室効果ガスを温暖効果ガス観測技術衛星「GOSAT(いぶき)」を利用した二酸化炭素(CO₂)排出量推進方法を開発した。モンゴルの排出量を推定すると実際の報告値とほぼ差が見られなかったという。

世界各国は気候変動の大きな要因となっているCO₂排出量を国連気候変動枠組条約(UNFCCC)に報告する。だが、国によってはデータ専門家がいないことが問題となっていた。

CO₂排出量は大気輸送モデルや逆解析、社会経済的統計手法を統合したハイブリッドシステムで、いぶきによる観測データもインプットデータに用いている。ハイブリッドシステムは、従来手法であるボトムアップ手法と、衛星観測データを用いたトップダウン手法を生かしたCO₂排出量を推定する新システムだ。

研究グループは「ハイブリッドシステムによるモンゴルのエネルギー部門のCO₂排出量推計値は、従来のモンゴル政府の報告値や温室効果ガス排出量データベースEDGARと数パーセントの差異が見られただけ」と正確性を示した。