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労働パフォーマンス低下に強く影響「睡眠による休息の不足」 筑波大が調査

筑波大学の武田文教授らの研究グループは、どのような生活環境が労働パフォーマンスに関係するのかを調べた。加えて、性別の違いによる影響も分析。睡眠の改善などが生産性に影響することを見いだした。

研究では21~69歳の従業員1万2647人の生活環境と労働力の関係性を調査。喫煙や運動習慣、身体活動など11項目についてアンケートをとってその結果を解析した。

その結果、労働効率の低下には男女ともに生活習慣の中でも睡眠による休息の不足が最も深く関与した。また、運動習慣の欠如や就職前の夕食が関係していることも判明。制別による違いをみると、男性では歩行速度が遅いこと、喫煙、朝食の欠食が影響し、女性では食べる速度が関係していた。

武田教授は「労働パフォーマンス改善に向けた生活習慣改善の取り組みとしては、男女ともに睡眠の改善、運動習慣の定着、適切な時間の夕食摂取に関する健康教育や職場環境の整備などを行うことが重要」と指摘。「性差を踏まえた支援策の検討も望まれる」としている。