京都大学の武真祈子大学院生らの研究グループは16日、サルの仲間「サキ」の食性の利点について一般的な果実食者であるリスザルとの比較によって調べた。先に食べることによって、食料を確保する食習慣が明らかになっている。
サキとリスザルにとって利用可能な果実の量をそれぞれ推定して比較した結果、サキは果実が未熟な時から熟した後まで長期間にわたって利用することができるため、利用可能な果実の量がリスザルよりも常に高く安定していることが分かっている。
研究チームは「果実食のライバルが多いアマゾンの熱帯雨林で進化を遂げたサキの仲間は『先に食べる』ことで食料を確保して、熟した果実をめぐる直接的な争いを避けているのかもしれない」と推測している。