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RNA分解酵素発現量を調節することで造血の方向性を制御 京大助教らが明らかに

京都大学の植畑拓也助教らの研究グループは9日、炎症応答や免疫細胞の活性化を抑制するRNA分解酵素として知られている「レグネース-1」と機能未知であったファミリー分子「レグネース-3」が、NfkbizをコードするメッセンジャーRNAをRNA分解の標的としNfkbiz発現量を調節することで、造血幹細胞による造血の方向性を制御することを明らかにした。

この研究は、如何に造血幹細胞の細胞運命が決定するのかという問いに対して、新たな細胞運命決定機構を同定したもの。骨髄疾患や慢性炎症で認められる造血異常の背景にある仕組みと関連する可能性があり、今後の研究が期待されている。

研究グループは「今後、炎症造血適応におけるミエロイド造血や骨髄疾患との関連について研究を進めていきたい」とコメントした。