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理研の研究G エフェクター細胞の分化に転写制御因子Zed2が中心的役割を果たすと発見

理化学研究所(理研)の清水佳奈子上級研究員らのグループは、ナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)で抗原刺激後に長期エフェクター細胞が末梢神経で分化する際に転写制御因子Zed2が中心的な役割を果たすことを明らかにしている。

研究グループは、NKT細胞の抗原を提示したCD1d発現細胞を投与することで誘導されるKlrg1陽性NKT細胞が、Zed2を高発現することを見いだした。NKT細胞の活性化後に長期メモリーNKT細胞へ分化する上で、Zed2が中心的な役割を果たすことを示している。

この分化過程でZed2は活性化したNKT細胞のアポトーシスを抑制し、Klrg陽性エフェクター細胞への分化を促進させる。

研究グループは「この研究成果は、NKT細胞を免疫療法におけるバイオマーカーとして利用する手法の開発に貢献できる」としている。