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東大などの国際研究G ミュー粒子の崩壊現象「ミューイーガンマ」の探索実験の現状を報告

東京大学などが参加する国際実験グループは、ミュー粒子の崩壊現象「ミューイーガンマ」の探索実験(MEGⅡ実験)を2021年から行っている。同大学は結果として最初のデータを用いた観測では、その発見に至っていないことを報告した。

同大学の報告によれば、実験では毎年安定した長期データ取得を行って探索データを蓄積している。すでに2009年~13年まで行った前回のMEG実験の探索感度を上回っており、今年中にその結果を公表することを目指している。今後、26年までデータ取得を継続して、最終的にはMEG実験の10倍の感度を達成する予定。

研究グループはMEGⅡ実験のさらに数10倍高い感度を持つ新たなミューイーガンマ探索実験の実現を目指した研究を開始。この将来実験では、ミューイーガンマ崩壊の発見をより確実なものとするとともに、角度分布など詳細を測定することで宇宙初期の新理論の正体を解き明かす狙いがある。