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早大教授らがプリン代謝を介した脳発生制御機構を発見

早稲田大学の榊原伸一教授による研究グループは13日、正常な脳発生に2つのプリン合成経路(de novoとsalvage)の厳密な制御が重要であることを明らかにした。プリン代謝制御による脳発生機構を解明することで、さまざまな疾患の発症原因追究に寄与できる可能性がある。

研究グループが着目したプリンはDNAやRNAの重要な構成要素であり、生物が活動するためのエネルギー供給源(ATP/GTP)でもある。プリン代謝の異常は痛風のみならず、てんかんをはじめとする精神疾患や神経発達障害など、さまざまな疾患と関連することが知られている。しかし、プリン代謝が脳発生にどのように関係しているかは、いまだ不明な点が多くある。

研究グループは脳発生の進行に伴い、駆動するプリン合成経路が切り替わり、初期の大脳皮質形成にはde novo経路の活性化が非常に重要であることを発見。また胎生期にプリン合成を阻害するとmTORシグナル経路の低下を介した前脳特異的な脳奇形を引き起こすことを明らかにした。

榊原教授は「de novoプリン合成経路はmTORシグナル経路を制御し、初期胚の大脳皮質形成において重要な役割を果たしていることを明らかにしたことで、今後の脳発達に関わる基礎研究のみならず、臨床的な観点からも社会的な意義は大きい」とコメントしている。