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JAMSTECが地下構造推定手法を開発 世界初「ペイズ推定」用いて

海洋研究開発機構(JAMSTEC)の縣亮一郎研究員らは11日、深層学習手法「物理情報に基づく深層学習(PINN)」を用い、推定結果の不確実性を定量化できる新たな地下構造推定手法を開発したと発表した。統計的推定手法「べイズ推定」による高い精度での不確実性の定量化を実用的な問題例で成功した事例は世界で初めて。

研究では、PINNと深層学習と相性の良いベイズ推定手法を組み合わせ、不確実性を定量に示すことが可能となる新たな地下構造推定手法を考案した。PINNの導入により、地下構造の重要な連続的分布という特徴を保持したまま、推定結果の不確実性を評価することを可能としている。現実の屈折法弾性波探査を模した数値実験において、手法の実解析に対する適用可能性を確認した。

このようにPINNを用いた自然科学データの解析において、ベイズ推定による実用的な精度での不確実性の定量化を実用的な問題例で成功させたのは、地球科学の分野では世界で初めて。