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ドローンの航法精度を向上させるミリ波タグ 東大とNTTが世界で初めて開発

日本電信電話㈱(NTT)は2日、東京大学と共同で周囲環境の情報を伝える標識として機能する「ミリ波RFIDタグ」を開発したと発表した。天候の影響を受けにくいミリ波で読み取れるRFIDタグを用いることで、暗闇や悪天候による視界不良状況下でのドローンの航法精度を向上させることができた。

開発した機器の大きな特長は「タグの構造設計」と「信号処理」にある。タグは新たな設計手法の確立により、読み取り角度が従来の7.8倍以上となった。信号処理では、新手法を用いることでビットパターンの読み取り成功率を高め、得られた空間情報をクラスタリングすることでノイズの多い環境下でもタグを自動検出することが可能だ。

両者は今後について「ミリ波RFIDタグの誘導技術を用いて、暗闇や悪天候といった過酷な環境下におけるドローンの自律的な運用を可能とし、災害対応や海洋観測の高度化の実現を推進します。また、物流や医療などの幅広い分野でのパートナーとの連携を目指す」としている。