東邦大学医学部内科学講座神経内科学分野の森岡治美准修練医、平山剛久准教授、狩野 修教授らの研究グループは、筋萎縮性側索硬化症(ALSに対して、下肢装着型サイボーグHybrid Assistive Limb(HAL®)による治療が歩行機能と生活の質(QoL)に及ぼす影響を検討した。ALSは、全身の筋力低下が徐々に進行する神経変性疾患で、患者の運動機能やQoLを維持することが重要。
HAL®は、2016年にALSを含めた神経筋疾患の運動機能維持 を目的に本邦で保険適用になったが、ALS患者を対象に歩行機能とQoLの両面から治 療効果を検討した研究は限られていた。
これまで報告が限られていたALS患者におけるHAL®治療前後のQoLの変化についても検討した。この研究では、ALS患者30名を対象にHAL®治療前後の歩行機能と生活の質(QoL)を評価し、2分間歩行距離が有意に改善することを確認した。
また、HAL®による治療の前後ではQoLには有意な変化は認められていなかったが、ALS患者のQoLは、身体的QoLが低い一方、精神的QoLは比較的保たれているという特徴が認められた。
この研究成果は、国際学術誌「Frontiers in Neurology」のオンライン版に10月14日に公開された。