文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL

文教速報デジタル版

BUNKYO DIGITAL
理研がタンパク質の多様な構造決定を実現へガイドライン作成 創薬研究での応用に期待

理化学研究所(理研)の山本雅貴グループディレクターらの研究チームは29日、物質内部の原子の立体的な配置を調べる「X結晶構造解析」において自動測定などによって得られた回折データを分類し、タンパク質の多様な構造を捉えるための方法を提案。広く一般に利用できるガイドラインを示した。これは創薬研究や触媒開発でも応用できそうだ。

共同研究グループは、問題を解く手順を単純計算などで定義した「機械学習アルゴリズム」

の1種である「階層的クラスタリング(HC)」を利用した。多数のタンパク質結晶から得

られた回折データの中から、異なる構造(構造多型)に由来するデータを分類するための最

適条件を見つけることに成功している。

この条件を自動測定で大量に得られたタンパク質結晶の回折データに適用した結果、異な

る結晶において構造多型が見られることはもちろん、同一結晶内であっても構造多型が見

られる場合があることを示した。

研究グループは「タンパク質のより確からしい構造や、機能を持つための変形過程にある多

様な構造をとらえられるようになることから、生命現象の科学的理解が深まるだけでなく

創薬研究や触媒開発などの応用にもつながる」としている。