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世界で80年ぶり2例目 光るカタツムリを5種 中部大などの研究Gが発見

中部大学の大場裕一教授やタイのチュラロンコン大学のソムサク・パンハ教授らの研究グループは22日、タイでこれまで発光することが知られていなかった5種のカタツムリを見つけたと発表した。光るカタツムリの発見は世界でも2例目となる。

カタツムリは世界に約3万種が知られているが、そのうち発光するのは学名クォンチュラ・ストリアータ(ヒカリマイマイ)が世界で唯一だと考えられてきた。このヒカリマイマイを最初に発見したのは、わが国〝発光生物学の父〟故羽根田弥太氏(元横須賀市博物館長)。

今回発見された5種のうち、1種はヒカリマイマイと同じヒカリマイマイ属。残るは、これまで発光が知られていなかったプファニア属の4種。これらの発光の仕方は、ヒカリマイマイとは異なり、体の一部が連続的に緑色に光る。また、休眠中の個体や卵も同じ緑色発光することが分かった。

発光理由については不明だが、大場教授らは、「敵からの捕食を回避する役割がある」と推測している。

深海から新たな発光生物が見つかることはよくあるが、陸上生物で新たに光る生き物が発見されることは非常にまれだ。研究グループは「生物多様性の高いタイの自然の中にはまだ未発見の生物とその現象が多く残されていることを示唆する」としている。