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オオスカシバの全ゲノム配列を決定 東工大研究チームが解読成功

東京工業大学の豊田敦特任教授らの研究チームは14日、チョウ目昆虫の「オオスカシバ」の高精度な染色体スケールの全ゲノム解読に成功し、染色体進化やユニークな表現型の分子基盤を明らかにしたと発表した。チョウ目の染色体進化の解明につながると期待されている。

研究では次世代シーケンサーデータとHi-Cと呼ばれる方法でオオスカシバの染色体スケールの全ゲノム配列を構築した。得られた配列を用いた解析から、オオスカシバに特異的な遺伝子重複や進化速度の異なるオプシン遺伝子が同定ユニークな食草や昼行性との関連性が示された。

染色体の構造をカイコなどの近縁種と比較した結果、カイコとスズメガの仲間では染色体融合が異なることが明らかになった。研究結果は、チョウ目全体の染色体進化の解明につながると期待されている。