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日本初 原発性副腎不全をきたしたリンパ腫様肉芽腫症を報告 世界でも数例 千葉大など

千葉大学と災害治療学研究所、東北医科薬科大学のグループは、アジソン病とも呼ばれる白血球が過剰生産される「リンパ腫様肉芽腫症」を報告した。病因はさまざまだが、今回はリンパ腫様肉芽種症があると明らかにしている。原発性副腎不全の原因疾患の適切な診断に貢献しそうだ。

原発性副腎不全は筋力低下や体重減少、精神症状、消化器症状など多くの症状を引き起こす。患者数は世界に約1000人と推定される難病だ。治療にはホルモン「グルココルチコイド」の補充に加え、原因の診断も重要だという。

要因として、今回のリンパ腫様肉芽腫症以外にも自己免疫性、がんの副腎転移、感染症などがある。一方で、特発性も約4割で確認されているという。

研究グループは今後について、「私達が検索した限りでは、リンパ腫様肉芽腫症による原発性副腎不全の報告は過去に1例のみであり報告が今後の原発性副腎不全の診療において有用な知見となることが期待される」としている。