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疲労の新しい評価方法を開発 軽減する香料2種を発表 川崎医科大

香料が疲労に与えるイメージ

川崎医科大学の山内明教授らと塩野香料は、疲労の新しい評価方法を開発し、疲労を軽減することが期待される香料 2 種を同定することに成功した。これから、ヒトへの臨床研究も実施していくという。

研究グループはラットにストレスを与えて、ジャスミンさんやラベンダーから得られる「ジヒドロジャスモン酸メチル」および「リナロール」が及ぼす影響を評価した。疲労したラットとそうでない個体で、体重変化を比較すると共に、神経伝達物質や炎症性サイトカイン、免疫機能活性化サイトカイン、酸化ストレスマーカーを測定したという。

その結果、これらには関連しており、疲れを反映した神経-免疫-酸化ストレス統合マーカーとして活用できることが判明。特にジヒドロジャスモン酸メチルとリナロールには強い抗疲労作用があることが分かっている。

グループは「研究成果はヒトの疲労を模したラットを用いた実験を基にデータをまとめたもので、疲労を感じているヒトでの疲労効果を検証したものではない」とし、今後について「ヒトを対象にした臨床研究を計画していく予定だ」と説明している。