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ミジンコの性差を示す遺伝子「アイソフォーム」約1万5000個発見 エビやカニの研究にも貢献 阪大

大阪大学の加藤泰彦准教授らの研究グループは、国立遺伝学研究所、東京大学との共同研究において、環境に応じて雌雄を生み分けるミジンコの転写産物を解析。機能は同じだが構造が異なるたんぱく質である「アイソフォーム」の多様性、またその性差を明らかにした。ミジンコの性の研究は、エビやカニの養殖技術の発展にも貢献するかもしれない。

研究グループは雌雄が切り替わるときに合成される転写産物の全長配列を決定し、9710個の遺伝子から2万5654個を同定した。このうち、1万4924個の転写産物が未同定のものであり、そのうち5317個の遺伝子が2種類以上のアイソフォームを産生していた。

さらに、アイソフォームごとに発現量の性差を解析した。その結果、2つのアイソフォームを合成する遺伝子の内、発現に性差を示すアイソフォームを合成する824個の遺伝子を確認した。この中で、723個で発現量の差が検出されず、これまでの解析では見過ごされていたと判明した。

研究グループは「ミジンコにおいて環境により性が決定される機構、動物の性差構築の分子基盤の解明への貢献が期待される」とコメントしている。