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エチオピアで小型固定翼ドローンによる初の磁気調査 プレート拡大の理解に貢献 富山大など

富山大学、九州大学、京都大学などからなる研究チームは14日、小型固定翼ドローンを用いた航空磁気調査をエチオピアで初めて実施したと発表した。長さ50 キロメートルの7測線、長さ20 キロの3測線で良好な磁気探査データを取得することができたという。

同国のアファール凹地は2005~10年に渡って活発な地震活動と正断層系の形成、溶岩の噴出を伴うプレート拡大現象が起きた。この地域はプレート拡大現象を探究するのに絶好のフィールドだという。

研究は九大が開発したドローン「Phenix LR」で実施。ドローンはGPS信号による自動飛行により、時速100キロで約5時間飛ぶことができる。これを使い昨年11月16~20日に5回の調査を行った。

グループはデータを解析し、磁気異常マップ、地下の磁化構造モデルを構築することにより、アファール凹地中央部でのプレート拡大現象を明らかにすることができる成果につながることが期待できると説明している。

また、「地下の地球電磁気学的構造(磁化構造、比抵抗構造)とのその形成過程を比較検討することで、プレート拡大軸域での拡大現象と構造形成過程の詳細な解明と理解に資する情報が得られる」とコメントした。