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X線顕微鏡の進化 新たに形状可変ミラーを開発 原子レベルで見える像を補正 名大と理研

名古屋大学の松山智至教授らと理化学研究所の矢橋牧名グループディレクターらの研究グループは、原子レベルの精度と安定性を持つ新しいX線用の形状可変ミラーを開発した。X線ミラーを用いる様々な技術の性能を向上させる可能性があるという。

開発した形状可変ミラーは、スマートフォンの電子デバイスなどに利用される「ニオブ酸リチウム」のみから成る非常にシンプルな構造を特徴とする。これにより、印加した電圧に応じて原子レベルの精度で自由に変形することができるという。

精度を7時間にわたって維持し、高い安定性を示した。これを組み込んだアダプティブX線顕微鏡を試作したところ、従来の常識を超える精度で像のぼやけを補正することができ、より精細な顕微鏡像を作ることに成功したとしている。