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新たな生成AI基盤技術を開発 深層強化と模倣学習の融合 自然な運動生成が可能 東北大

東北大学の林部充宏教授らの研究グループは、深層強化学習と模倣学習の両方の利点を生かすことができる新しい運動生成の手法「AI-CPG」を開発することに成功した。運動速度の修正が容易で生物や人間の運動模倣に基づく自然な運動生成が可能だという。

深層強化学習は、大量のデータを自動で学習する深層学習と未知の環境に適応できる強化学習を組み合わせたもの。模倣学習は専門家の行動を真似ることで学習する手法で、未知の環境への適応性は低いとされている。

研究グループは深層強化学習と模倣学習の利点を生かし、それぞれの欠点を補った運動生成手法であるAI-CPGを開発した。模倣した歩行と走行の運動を再現できるだけでなく、データがない運動周波数の生成もできるという。また、学習時と異なる床面への環境適応性も実現している。

林教授らは「運動速度は自由に調整可能という生体がもつ特徴を反映した新しい運動生成の手法と言える」とコメントした。